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行徳神社めぐり|神輿のまち行徳の豊かな歴史を感じて(2022年)

行徳神社めぐり|神輿のまち行徳の豊かな歴史を感じて(2022年)

行徳まつりの代替イベント行徳神社めぐりは早くも3回目。
それだけコロナ禍が長引いている証でもありますが、各回ともに1000人以上参加の人気イベントに成長し、神輿のまち行徳の新たなコンテンツとなりつつあります。
今回は魅力的な立ち寄りスポットが増えました。
それでは長文になりますがレポ始めます!

コンプリート派には難易度上昇?!スタンプの神社数が増加

3回目の行徳神社めぐりは、スタンプ会場が新たに4神社追加の計18箇所とバージョンアップ。
景品獲得条件派7箇所と変更ないものの、コンプリート派にとってはハードルがいっきに高くなりました。
ただ追加された神社は五ヶ町祭礼のお膝元とあって近接しているため、景品ミッション7箇所を目指す場合はかえってスタンプ集めやすくなりました。
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それではスマホアプリfurariを準備して、10時になったら行徳神社めぐり開始~!!

jinja.png(1)本行徳八幡神社:富士塚眺めて多古米ゲット

今回のルートをざっと説明すると、旧道側の妙典界隈の神社をめぐってミッションクリア、その後残りの妙典界隈と行徳・南行徳方面をめぐる流れ。
神社が密集する妙典方面から攻めていく戦略です。

スタート地点は今回新たに加わった会場のひとつ本行徳八幡神社(マップ十七)。
五ヶ町祭礼ではこの辺りで三丁目の渡御が行われます。
境内では中台製作所の行徳駒札大神輿と子供神輿が展示されていました。
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拝殿裏手に設けられた富士塚。
江戸時代中期に盛んとなった富士信仰に基づき建てられ、富士塚に登ることによって富士登山と同様のご利益があるとされました。
行徳ではここと押切稲荷神社にしか富士塚はありません。
当ブログで行徳浦安の富士塚について書いた記事がありますので、よろしければお読みください。
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今年7月に刊行された冊子「行徳の歴史と神輿と祭り」の紹介コーナー。
神輿のまち行徳を凝縮した貴重な資料です。
今回の神社めぐりではコンプリートの景品にもなっています。
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くじ引きで多古米3合いただきました。
幸先良いスタート嬉しい。
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jinja.png(2)本行徳豊受(神明)神社:懐かしの名車に萌える

2箇所目も今回から追加の本行徳豊受(神明)神社(マップ十八)。
五ヶ町祭礼ではこの辺りで四丁目の渡御が行われます。
多少間の抜けた愛嬌ある表情の狛犬がお出迎え。
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拝殿前に展示された山車と子供神輿。
太鼓が搭載された山車は十六代浅子周慶作。太鼓叩き体験やってました。
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なんと往年の名車スバル360が展示されていました。
地元の方による所有で車検済の現役、ナンバープレートには日の丸が添えられ慶祝ムード増強。
Twitterフォロワーさん情報によるとその後ダイハツミゼットも登場したそうで。見たかった!
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mikoshi.png(3)市川市行徳ふれあい伝承館:浅子神輿と後藤神輿の証を伝承

3箇所目は市川市行徳ふれあい伝承館(マップ一)。
平成19(2007)年に廃業した浅子神輿店の店舗を再利用し、浅子神輿店と行徳神輿について学べるギャラリーです。
玄関先に飾られているのは紅白に塗られた美しい浅子神輿。
浅子型鳳凰とよばれる大きく水平に翼を広げた鳳凰にも注目です。
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奥の客間には後藤神輿。
浅子周慶とならび行徳神輿の名匠として知られた後藤直光。
寺社彫刻を発祥としたことから、優れた彫刻技を活かした神輿が多数製造されました。
後藤神輿店も平成10(1998)年頃には廃業しています。
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市川市行徳ふれあい伝承館の詳しいレポはこちら

jinja.png(4)本塩豊受神社:見頃の大銀杏とご利益ギンナン

4箇所目は今回から追加の本塩豊受神社(マップ十六)。
五ヶ町祭礼のクライマックス宮入の攻防が繰り広げられる神社です。
黄金色に染まった大銀杏が見事。
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神社で採れたギンナンをいただきました。
ご利益あるそうですよ。ありがたき家呑みのお供にいたします。
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jinja.png(5)本行徳神明(豊受)神社:五ヶ町の宮神輿が鎮座する総鎮守

5箇所目は五ヶ町の総鎮守である本行徳神明(豊受)神社(マップ六)。
本祭ではここで御霊入れの神事と宮出しが行われます。
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大小2基の神輿を用いた担ぎ体験やお囃子演奏が催されていました。
案内板には「本祭のために練習 一度やってみたかった人」との添え書きが。
担ぎ手不足の課題を抱える中、今回のような催しは神輿に親しんでもらう良い機会といえますね。
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推定500kg近くもの重量を誇る五ヶ町の宮神輿。
台輪寸法も五尺七寸と行徳で最も大きな神輿です。
五ヶ町(本行徳1~4丁目と本塩)の提灯を掲げた堂々たる姿。壮観の一言に尽きます。
残念ながら3年連続で本祭が中止の憂き目にある現状ですが、今年は四ヶ村祭礼が実施されたことですし、来年こそは復活してほしいものです。
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2017年五ヶ町祭りの模様はこちら(2020年以降本祭中止)

jinja.png(6)下新宿稲荷神社:行徳の昭和の祭りにふれる

6箇所目は今回から追加の下新宿稲荷神社(マップ十五)。
五ヶ町には含まれない町ですが、五ヶ町祭礼では御霊入れの後の早朝、白丁がここまで神輿を担ぎ挨拶してから町内渡御が始まります。
その理由は諸説あるようなので、興味のある方はわっしょい!行徳さんの五ヶ町の祭礼のページをご参照ください。
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境内では五ヶ町祭礼の写真パネルが展示されていました。
昭和31(1956)年当時の写真に伝わる神輿ほうり受けのひとこま。
祭りの伝統が現在まで継承されていることが、この1枚だけで実感できますね。
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昭和20年代末まで下新宿稲荷神社祭礼(現在は行われていません)で曳いていた山車の緞子(どんす)。
多少色褪せてはいるようですが、精密に織り込まれた柄の高級感はさすが山車の装飾ならではですね。
その下にある瓔珞(ようらく)には卍のモチーフも。
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jinja.png(7)河原春日神社:7スタンプミッションクリア

7箇所目は行徳橋近くに位置し2つの鳥居と拝殿が並ぶ河原春日神社(マップ五)。
もともとここには河原胡録神社が建立していたのですが、大正時代の江戸川放水路工事により河原春日神社が移転して、2つの神社が同居することとなりました。
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拝殿前に展示された雄雌一対の獅子頭。
顎寸法二尺と河原の町会神輿の台輪寸法(一尺三寸)よりも大きく存在感があります。
現在河原の祭礼は催されていないため、今回のイベントはこの獅子頭を見ることのできる貴重な機会。
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ついにスタンプ7つ入手。ミッションクリアです!
景品の行徳神輿手ぬぐいいただきました。
この時点で11時過ぎ。
各会場が密集していることもあり、スタートから1時間ほどでスタンプ集めることができました。
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これからはマイペースにといきたいところですが、完遂に向けてこれからが頑張りどころ。
レポもまだまだ続きます。

jinja.png(8)妙典八幡神社:千貫神輿とどこでもドア

8箇所目は妙典八幡神社(マップ四)。
上妙典とよばれた現在の妙典一丁目・二丁目を氏子とする神社です。
境内にはベーゴマなどの昔遊びコーナーが設けられ、子供たちが楽しそうに遊んでいました。

見どころは千貫神輿とよばれる推定1tの地区最重量級宮神輿。
台輪寸法は四尺一寸と五ヶ町の宮神輿よりは少しばかり小ぶりなものの、製造された昭和初期の価値観に伴い重さを極めた神輿です。
また地元の2名の宮大工により製作されたことも、行徳の宮神輿としては異色といえます。
平成に入りしばらく神輿渡御が途絶えていたものの、平成23(2011)年にお披露目、平成26(2014)年からは3年おきに神輿渡御が復活しています。
その重量がゆえにもみでは「ほうり」を行いませんが、宮出し宮入の際には担ぎ棒2本の二天棒で担ぐというから驚きです。
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神輿庫奥の壁面に掲げられている彫刻は後藤神輿店の外壁を飾っていたもの。
昨年の行徳神社めぐりでも同じ場所にあったそうですが、そのときは全く気づきませんでした。
いつの間にか後藤神輿店から消えたと思っていたら、まさか千貫神輿とともに保管されていたとは。
妙好寺蔵の後藤直光作獅子頭とともに注目の展示です。
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拝殿前に展示されていた中神輿と子供神輿。
その間にはなぜかどこでもドア。
いったいなぜこれがここに?
担当の方に尋ねてみたら「ピンクのドア」との返答が。
ははは、大人の事情ですね(笑)。
神輿が並ぶ祭りの場は、もしかしたら場所や時空を超越した異空間への入口なのかもしれません。
ドアの向こうは神様のいる世界……どこでもドアは鳥居的な役割になるのでしょうか。
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2017年妙典八幡神社祭礼の模様はこちら(2020年以降本祭中止)

オアシス妙典で寄り道:妙典の新スポットは素敵な古民家ギャラリー

さてここで休憩を兼ねて、今年6月にオープンしたオアシス妙典に寄り道。
場所柄食事処が少ない課題を解消すべく、今回のイベントではキッチンカーや婦人会による屋台が設置された貴重なお休み処です。
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クレープのキッチンカーが大行列すぎで並ぶのを断念し、お隣屋台の婦人会特製キーマカレーをいただきました。
お昼どきとあってものすごい人波です。
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市川まちガチャもイベント出張中。
まちガチャ人気のようで本八幡botさんも補充はかどりますね。
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古民家を改装したギャラリースペースでは、館内見学や行ログさん製作の素敵な行徳プロモ映像の上映が行われました。
行ログさんは他にも行徳を舞台に素晴らしいCG作品を発表されていますので、ぜひTwitterYoutubeフォローしてみてください。

jinja.png(9)妙典春日神社:修繕中の獅子頭は不在だが見どころは他にも

9箇所目は神輿の代わりに獅子頭の渡御を行う妙典春日神社(マップ三)。
ただいま修繕中のため獅子頭の展示はありません。
そのため他の見どころを紹介したいと思います。

境内にあるいくつかの灯籠のうち、参道沿いで対をなす灯籠が気になりました。
基礎部分が雪見灯籠のように4本足となっています。
あまり見かけない形状だと思うのですが、無知なもので断言できません。
今後周辺神社の灯籠と比較しつつ調べる価値ありそうですね。
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本殿の見事な彫刻は、名工であった深川の彫物師後藤弥太郎が手掛けたもの。
中に入り周回して観ることができました。
江戸時代の匠の技に圧倒されるばかりです。
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2018年妙典春日神社祭礼の模様はこちら(2021年以降本祭中止)

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(10)行徳神輿ミュージアム:行徳神輿の超絶技巧

10箇所目の行徳神輿ミュージアムをもっていよいよ2桁突入(マップ二)。
行徳神輿の技巧を尽くした屋根唐破風型白木総彫神輿。
螺鈿細工の屋根は豪華絢爛、思わず見とれてしまいます。
壁面の一枚板は一本の木材から作られたとのことで、巨木のスケール感に脱帽です。
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中台製作所では金魚すくいやフード屋台が設けられ縁日のような賑わい。
広尾のヤマグチクレープと浦安の祭醸造も出店しています。
自転車移動でなければクラフトビール呑みたかったなあ……。
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行徳神輿ミュージアムの詳しいレポはこちら

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(11)関ヶ島胡録神社:行徳で唯一土俵のある神社

11箇所目は関ヶ島胡録神社(マップ七)。
天成3(1575)年に創建された、行徳で唯一土俵を構える神社です。
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後藤直光作の獅子頭は顎寸法一尺六寸と小ぶりながらも、3年に一度の祭礼では神輿渡御の前に順路を清める大切な役割を果たします。
その際獅子頭の顎を直接掴みながら進み、台輪がないことでそれぞれの顎同士を重ね合わせる所作もみられます。
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拝殿脇に作られた土俵。
関ヶ島の地は相撲と縁が深かったようで、地元の相撲経験者たちにより土俵が作られ、毎年7月にはちびっこ相撲大会が催されています。
またこの地と縁の深い名横綱栃錦が行徳を訪れるたび、ここで相撲を取ったそうです。
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2018年関ヶ島胡録神社祭礼の模様はこちら(2021年以降本祭中止)

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(12)伊勢宿豊受神社:お伊勢参りに思いを寄せて

12箇所目は伊勢宿豊受神社(マップ八)。
伊勢宿という地名は伊勢参りの船が出たのが由来とされ、この地に建立する神社も伊勢神宮外宮に奉祀される豊受大神(とようけのおおかみ)を祀っています。

参道正面ではなく側面に拝殿が設けられています。
拝殿の屋根はシャープな神明造。
祭神が豊受大神であることに沿った所以でしょうか。
行徳の神社では少数派の形状です。
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拝殿前の狛犬も立派ですが、奥手にひっそりたたずむ小さな狛犬もなかなか。
享和3(1803)年製作と市川市内の建立時期が明記された狛犬では2番目に古いそうで、保存状態もすこぶる良好でした。
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宮神輿は台輪寸法二尺五寸、昭和2(1927)年浅子周慶作。
子供神輿は台輪寸法一尺一寸ととてもコンパクト。
こちらは平成22(2010)年中台祐信作と比較的新しいです。
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2019年伊勢宿豊受神社祭礼の模様はこちら(2022年本祭中止)

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(13)押切稲荷神社:後藤神輿店が残したものにふれる

13箇所目は押切稲荷神社(マップ九)。
拝殿には昨年よりお披露目された金色の獅子頭が飾られていました。
これらは昭和50年代(推定)より未完成のまま後藤神輿店に保管されていたのを、押切稲荷神社世話人などが譲り受け完成させたもの。
顎寸法一尺の小ぶりな獅子頭ですが、完成間もないことから燦燦たる輝きを放っています。
賽銭箱の招福狐と一緒に参拝客をお出迎え。
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ずいぶんと平坦ですがれっきとした富士塚。
現在の姿は地面のかさ上げによるもので、昔の富士塚はもっと高かったそうですよ。
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過去2回の行徳神社めぐりでは屋内に展示されていた神輿専門の大看板。
戦前に製作された後藤神輿店の初代看板です。
こちらも縁あって押切稲荷神社にて保管されるようになりました。
獅子頭や後述の神輿も含め、この神社には後藤神輿店が残したものが継承されています。
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押切自治会館に保管されている後藤神輿が小神輿とともに公開されました。
大きいほうの神輿は大正時代に製作された門前仲町二丁目の町内神輿。
後藤神輿店で保管されていたものが押切稲荷神社で継承され、前回平成30(2018)年祭礼より宮神輿として使用されるようになりました。
2段の野筋や屋根下から延びる蕨手など江戸神輿では珍しい細部に注目。
屋根唐破風型白木造の小神輿も気品があって美しいです。
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2021年押切稲荷神社初午祭の模様はこちら
2018年押切稲荷神社祭礼宵宮ものまねライヴと本祭神輿渡御の模様はこちら(2022年本祭中止)

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(14)湊水神宮:今年修理したばかりの神輿が秋空に映える

14箇所目は湊水神宮(マップ十)。
3年連続で屋台のない水神祭となり、堤防沿いに並ぶ屋台という初夏の風物詩が遠ざかってしまったのは否めませんが、今年湊の町会神輿が42年ぶりに修理され、新たな輝きを得た神輿が雲ひとつない秋空に映えていました。

四ヶ村祭礼では前回令和元(2019)年に引き続き、今年も女神輿として湊の町内を渡り歩きました。
コロナ禍で初めて神輿渡御が行われた今回の四ヶ村祭礼。
修理された直後に祭りが実現できてよかったですね。
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2022年湊水神祭の模様はこちら

jinja.png(15)湊新田胡録神社:神輿実演見たかった

15箇所目は湊新田胡録神社(マップ十二)。
胡録神社祭礼当日の梅雨空とはうって変わって、木々が紅葉する秋景色の境内。
今年の胡録神社祭礼も屋台出店はなく寂しいものがありました。
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湊新田の町会神輿は今回屋外にて展示。
香取神社の宮神輿と同規模の台輪寸法三尺五寸です。
行徳もみの実演と行徳太鼓連の演舞を見物できなかったのは残念でした。
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2022年胡録神社祭礼の模様はこちら

jinja.png(16)香取神社:今年コロナ禍初の神輿渡御を完遂

16箇所目は四ヶ村(欠真間・香取・湊新田・湊)総鎮守の香取神社(マップ十一)。
3年に一度の四ヶ村祭礼の本祭は、ここ香取神社にて宮神輿の御霊入れと宮出しが行われ、各町内を渡り歩いた後は戻ってきて宮入する運びとなっています。
コロナ禍による中止もなく今年無事開催できたのは奇跡かもしれません。
祭りの様子は今年のレポをぜひご覧ください。

今回展示されているのは、香取神社の宮神輿・香取の町会神輿・欠真間の町会神輿の3基。
手前の目立つところに宮神輿かと思いきや、欠真間の町会神輿が堂々と置かれていたのでした。
欠真間の町会神輿は台輪寸法三尺七寸の屋根唐破風型塗神輿と3基の中では最も大きく、奥手に並ぶ香取神社の宮神輿と香取の町会神輿はそれぞれ三尺五寸の延屋根神社型塗神輿。
欠真間の町会神輿は行徳神輿ではなく昭和59(1984)年に天津小湊から購入されたもの。
香取神社の宮神輿も昭和53(1978)年に復元されるまで65年もの間出番がなく、町会神輿だけで渡御が行われていたというから驚きです(わっしょい!行徳さんの四ヶ村の祭礼ページに詳しく書かれています)。
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イベント終盤とあって片付けが始まっていました。
テント撤収のときの声掛けが行徳もみそのもの。
神輿に見立てて作業するとはさすがです。
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2022年四ヶ村祭りの模様はこちら

jinja.png(17)相之川日枝神社:江戸担ぎの神輿と神猿

17箇所目は行徳地区で唯一神主常駐の相之川日枝神社(マップ十三)。
木々が秋色に染まりつつある今は七五三シーズン真っ盛り。
神輿庫のガラス越しになりますが、宮神輿と子供神輿を見物しましょう。
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神輿とともに飾られている魔除けの猿の「神猿(まさる)」。
もともとは旧社殿の屋根に祀られていたものです。
総本山の比叡山日吉神社では猿が神の使いとされ、「魔が去る」「勝る」として全国の分社に広まりました。
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3年に一度の相之川日枝神社の例大祭は今年開催予定でしたが、前回まで同日開催だった四ヶ村祭礼とは対照的に見送りとなりました。
相之川と新井は江戸担ぎの影響が大きく、担ぎ手の人数や衣装など四ヶ村との相違が多々見受けられます。
相之川の祭礼復活は来年以降になるため、道一本隔てただけで様相が異なる祭りを同時に見られたのは前回が最後になるのでしょうか。残念ですね。

2019年相之川日枝神社例大祭の模様はこちら(2022年本祭中止)

またまた寄り道:神輿を飾るコンビニにて

ゴール間近で再び寄り道し、神輿を常時陳列するコンビニ相之川のくらしハウスへ。
この日は特別に相祭會の大神輿が展示されていました。
浅子周慶作、台輪寸法四尺の堂々たる雄姿。
店頭では子供神輿の体験会も行われました。
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jinja.png(18)新井熊野神社でコンプリート

18箇所目は新井熊野神社(マップ十四)。
他の神社とは離れた浦安寄りに位置し、手前の相之川日枝神社からも1kmほど離れています。
そのため4年に一度の祭礼でも、浦安や行徳の影響を受けつつ法被姿で鳴り物つきの江戸担ぎ。
そもそも祭礼で神輿を担ぎ始めたのは戦後に入ってから、昭和30年代までは2階建ての山車屋台を引いていました。

一列に並べられた大小の神輿と獅子頭。
行徳地区で最も新しい宮神輿は平成19(2007)年製の中台祐信作。
台輪寸法二尺三寸と小ぶりながらも、行徳神輿では珍しい二重台輪を擁した屋根唐破風型白木総彫神輿です。
獅子頭は安政5(1858)年製作と古くから伝わるもので、戦後間もない頃の祭りでは家々をまわっていたそうです。
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2016年新井熊野神社例大祭の模様はこちら(2020年以降本祭中止)

会場増のハードルをクリアし、ついに最後のスタンプゲットいたしました!
ゆずりばいちかわさんと行徳マップさんにもお会いして、コンプリート景品の完遂証書にさっそく応募(冊子「行徳の歴史と神輿と祭り」は所有済のため辞退)。
このときだいたい15時頃、意外にも時間的には余裕ありました。
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まとめ:行徳の歴史を楽しく学べた有意義なイベント

完了後に参加された方々のTwitterで知ったのですが、各所で神輿担ぎや演舞などの披露があったそうですね。
香取神社では田中甲市長が来場して神輿を担いだそうです。遭遇したかった!

オアシス妙典でお会いした行ログさんに本八幡botさん、新井熊野神社でお会いしたゆずりばさんと行徳マップさん、運営お疲れさまでした!
運営の皆様楽しいイベントありがとうございます。
来年は行徳まつり開催できることを願ってますが、行徳神社めぐりもぜひ!(無茶ぶり)

行徳神社めぐりレポートはこちら:2023年 2022年 2021年 2020年

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