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行徳鳥獣保護区トビハゼの日|生息北限のトビハゼが見られる貴重な機会

行徳鳥獣保護区トビハゼの日|生息北限のトビハゼが見られる貴重な機会

行徳鳥獣保護区や江戸川放水路はトビハゼ生息地の北限として知られていますが、地元であってもトビハゼを生で見る機会はそうそうありません。
年に一度の行徳鳥獣保護区トビハゼの日は間近でトビハゼが見られる数少ないイベント。
コロナ禍を経て昨年復活したこの催し、当ブログでは初めてのレポです。

小さくても活発に動くトビハゼ

どんより曇り空の5月20日土曜日。
保護区の干潟はちょうどトビハゼ観察に適した干潮のピーク。
保護区入口で受付を済ませ、一部開放された導流堤に向かいます。

受付時にいただいたお手製の「トビハゼもの知り帳」。
トビハゼの生態などについて詳しく書かれた2冊組の力作です。

観察会に参加したことある方ならご存知、保護区入口付近の干潟。
ボートが干上がり干潟の底も見えています。

干潟を覗き込んでみると……いましたトビハゼ!
想像よりも小さいですが、活発に動いています。

小さくてわかりにくいかもしれませんが、トビハゼが動いてるのわかりますでしょうか。
のそのそと歩いているような動きも多いですね。
小さな体でぴょんぴょん飛び跳ねる様子が愛おしいです。

スタッフの方の説明によると、今の時期トビハゼ(写真左下)はまだ小柄で、6月に入ると成長し大きくなるそうです。
他のトビハゼを追いかける動きが見られることから、そろそろ繁殖期に入るのではないかとのこと。

干潟でトビハゼと共存する生物たち。
なかでも活発に動いていたのがヤマトオサガニでした。
水面に潜り触覚だけを見せる様子も可愛らしい。

大量に見かけた黒い巻き貝はカワアイ。
動いた跡が道筋のように干潟へと刻まれています。

観察会でも立ち入ることができない導流堤へ。
カメラをつないだパソコンのディスプレイに干潟のトビハゼが大きく映し出され、リアルタイムで動くトビハゼを見ることができました。

初めて足を踏み入れた導流堤。
ここから見える景色がとても新鮮です。

あいねすとの望遠鏡越しに見る場所に立っていると思うと不思議な感覚。

この先の通称サギどまり付近はしばしばサギ類などの野鳥が羽を休める場所ですが、人の気配を感じたのか全く見かけません。
行徳で越冬した渡り鳥も旅立ち、野鳥の顔ぶれも秋冬とはずいぶん変わりました。
最近はコアジサシの目撃情報があるそうですね。
葛西臨海公園が繁殖地になっていますが、行徳にも飛来するなんて。

イベント盛りだくさん

導流堤開放の他にもキッチンカーやゲームなど、お楽しみいろいろ。
トビハゼの日にキッチンカーが登場したのは今回初めて。
ホットドッグと南フランスの軽食ソッカの2台出店していました。

小腹空いたのでチーズ入りのソッカをひとつお買い上げ。
ひよこ豆のガレットといったところでしょうか。
ひよこ豆独特のほくほくさを保ちつつ、外側はさっくり内側はもちもちとした食感でした。

やちょかんグッズや野菜販売などの物販コーナーもあり。

トビハゼマスコットの色塗り体験コーナーをはじめ、スタンプラリーやうちわデコレーションといった遊び体験も用意されていました。

あいねすとの催しはトビハゼのお絵かき。
水槽にいるトビハゼをじっくり観察して写生します。
保護区内では肉眼で見るのが難しいトビハゼを間近で見られる機会でもあります。

初夏の保護区に咲く花々

緑豊かな5月の行徳鳥獣保護区。
初夏を彩る季節の花々が満開を迎えました。

保護区入口で見かけたトベラの花。
黄色い小さな花からは想像つきませんが、秋になり丸い実が割れるといくつもの真っ赤な種が現れます。

丸浜川沿いの駐車場付近に咲くウツギの花。
卯の花とも呼ばれる初夏の風物詩です。

草に埋め尽くされた丸浜川の湿地帯に紫色の花の群生を発見。
生息環境と花の模様から推測するとハナショウブのようです。

トビハゼをもっと身近に

地元に生息といっても干潟にいるトビハゼは身近な存在というわけではなく、このような催しへの参加によって地元の自然を身近なものへと認識できるきっかけになるのではと思います。
貴重な生物の北限地が近くにあることは地元の誇り。
そのためにもより広く知られるようになってほしいと願っています。

行徳野鳥観察舎あいねすと
千葉県市川市福栄4-22-11
TEL:047-702-8045
9:00-17:00
月曜休(月曜日が祝日の場合は翌平日休)

野鳥病院・自然観察会についてはこちら→NPO行徳自然ほごくらぶ(旧:認定NPO法人行徳野鳥観察舎友の会)

sakura01-004.gif行徳野鳥観察舎の地図

トビハゼの日レポートはこちら : 2023年

ほごくLOVEふぇすレポートはこちら : 2022年

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観察会レポートはこちら : 2013年4月 2006年6月

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