3月25日(日)に第5回寺のまち回遊展が開催されました。
寺町行徳の街めぐりイベントも今年で5回目。
昨年の第4回が震災の影響で中止となり、2年ぶりの開催です。
全ての会場というわけにはいきませんが、訪れた場所をできるだけ紹介していきます。
徳願寺では寺宝公開のほかに、庭園公開やコンサート、防災イベント等の開催。
模擬店には市川産の野菜や千葉県名産などが並び、美味しそうなつみれ汁の販売も。
このお寺は円山応挙の幽霊画や宮本武蔵直筆の書・達磨絵の所有で知られ、回遊展でも毎回公開されているのですが、残念ながら写真撮影厳禁。
しかしながら毎年11月のお十夜にも一般公開されるので、興味のある方はぜひその機会にどうぞ。
幽霊画の気迫や、宮本武蔵の多才さに驚かれるのではないかと思います。
塩場寺(しょばでら)こと法善寺では前回と同じく寺宝公開が行われました。
洛中洛外遊楽屏風をはじめ、近代陶芸作品や円山応挙の山水画など、幅広い展示内容です。
今年の干支にちなみ、龍をモチーフにした京薩摩の作品も展示されていました。
ここでちょっと小腹を満たしましょうか。
岩佐精肉店の自家製コロッケ75円なり。
お肉屋さんのコロッケが美味しいのは揚げたてだから?それとも素材?
房総唯一(実際は安房にもう一基あるそうです)のキリシタン灯篭で知られる妙覚寺。
竿の上部にわずかな十字のふくらみがみられ、また下部に靴を履いたバテレン(神父)が彫られているなどの特徴を持っています。
しかしキリシタン禁制の世におけるカムフラージュか下部は土に埋もれ、20世紀中頃までただの灯篭だと思われていた代物です。
正体が明らかになったきっかけも大変ミステリアス(参照)。これぞ神のお導き?
そして本堂で開催されていたのはなんとジャズコンサート。
きらびやかな本堂の中で響き渡るエレキギター&コントラバス&パーカッション。
とても素敵なひとときでした。お寺でコンサート、どんどんやってほしいですね。
今回初参加の旧道沿いに建つ岩崎邸。
かつては下駄屋などに貸し出していたという、明治維新の頃に建てられた町屋です。
建物内で展示されていたイラスト画は回遊展ポスター作者さんのもの。
そして急な階段を上がると、屋根裏部屋が現れた!
深い切妻屋根の形状が内部からもよくわかります。
常夜灯公園の売店で炊き込みご飯としじみ汁を買ってお昼休憩。
旧江戸川を疾走するモーターボートを眺めながら、のんびりといただきます。
さっきの雨はなんだったのだろうと思うほどの澄み渡った青空。
寺のまちめぐりを再開し、旧浅子神輿店へ。
神輿展示もさることながら、常夜灯の歴史をつづったパネル展示が興味深かったです。
今年は常夜灯建立200年。これからも旧江戸川と行徳を見守っていくことでしょう。
関ケ島胡籙神社では獅子頭の展示。
スタンプラリーの景品引換所のひとつ(記載上は関ケ島自治会館)でもあります。
3年に1度、この獅子頭が行徳の街を練り歩きます。次回は2年後の2014年。
獅子頭といえば、寺のまち回遊展初参加の妙典春日神社を忘れてはいけません。
関ケ島の獅子頭とは顔つきや細かい装飾が異なっているものですね。
今年10月には3年に1度の祭礼が行われ、またしても獅子頭が妙典駅構内突入を試みるのではと予想されます。楽しみですね。
見学時地元のお年寄りの方より詳細な説明をいただきました。
奥の院に神輿職人の手による立派な社が安置されているのですが、震災で細部の複数箇所が損壊し、資金面等で修理もままならないとのこと。
震災の影響が及ぼしたものの大きさを、今になって実感いたしました。
茅葺きの山門が特徴的な妙好寺ではガーデニング講座や鉢植え販売が行われ、少し華やかな雰囲気。
甘酒とお菓子をいただきました。
ここも寺のまち回遊展初参加です。
お地蔵様が祀られている妙田地蔵尊。
震災で屋根が倒壊したものの、修繕されると同時に新たに慰霊と復興祈願の地蔵が安置されました。
背後には東日本大震災と書かれた卒塔婆が並べられています。
震災から1年経ち、無事に開催されたことを嬉しく思います。
岩崎邸で購入した「行徳のぐるり建物マップ」によると、旧道沿い以外にも行徳地区にはたくさんの古い建物が現存しているそうです。
機会があればそれらの古い建物めぐりもしてみたいですね。
▼行徳寺のまち回遊展レポはこちら:2024年
寺のまち回遊展レポはこちら:2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2010年
行徳回遊展 秋レポはこちら:2018年
妙典街回遊展レポはこちら:2013年
行徳街回遊展レポはこちら:2007年
▼市川市による行徳の歴史紹介はこちら