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新しい街の古いお祭り|妙典春日神社祭礼(2006年)

新しい街の古いお祭り|妙典春日神社祭礼(2006年)

新しい街といわれる妙典ですが、現代的な駅周辺とは対照的に、旧道沿いやバイパスの辺りは寺町として昔から栄えてきました。
そんな地域に根付いた神社で3年に一度行われるのが、妙典春日神社の祭礼です。

神輿づくりがさかんな土地柄なのに、こちらの祭礼で担ぐのは獅子頭。
約150年前(年号は安政)に作られた雄と雌の二基が、妙典の町を練り歩くのです。
獅子は悪霊を払うと伝えられているそうで、春日神社の守り神としてまつられています。

10月15日の午後1時。お祓いを終えた獅子頭と山車、そして子供神輿が春日神社を出発しました。
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真新しいマンションと対照的な獅子頭が印象的。

「あんろー、わっしょい」の掛け声とともに、妙典駅北側の住宅地を経由し、やがてSATY前に現れます。
誇らしげに風になびく唐草模様。
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ここで見せ場となります。
サークルデッキ下の交差点に止まった獅子頭たちが向かい合わせになり、いよいよ舞が始まります。

天高くさして
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威勢良く廻る獅子頭。
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頭の尖った雄の獅子頭を持ち上げ、一瞬空中に浮かせる、いわゆる「ほうり」の所作。
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かわりばんこで頭の丸い雌も。
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これがなかなか面白い動き。
白装束に身を包んだ若者たちにより、力強い動きが繰り広げられるのです。
そもそも神輿でなく獅子を担ぐというのが珍しいうえに、上下に動く独特の「地すり」と「さし」。
更にSATYという新しい街のシンボルを舞台に、150年もの間地域で大切に使われた獅子が舞うのですから。

一連の儀式が終了すると、再び出発です。
獅子たちは行動を共にしたり別々の道を進んだりしながら、また町を練り歩いていきます。

時折バスを立ち往生させて…。
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子供神輿と山車も活躍。
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この段階で私は見学を終わらせSATYで買い物していたのですが、帰り際妙典駅前を歩いていたら、また獅子たちに出会いました。
どこに向かっていくのだろうと思っていたら、なんと駅構内に入っていくではないですか!
改札前で再び、雄雌の獅子頭による舞が始まりました。

また会えたね。
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ちょっと、どこ行くのよ?
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あーあ、駅の中で始めちゃったよ。
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いやはや、本当に不思議な光景でした。
なにより駅の利用客の方々が、この光景に驚いていたのではないでしょうか。

駅を後にした獅子頭は、またしても妙典の町を行き交い、締めくくりとして夕暮れ時の妙典春日神社で獅子揉み(豪快に宙を舞うそうですよ)が行われた後、再び奉納されます。

この辺りの秋祭りは3-5年に一度というものが多いですね。
次回の妙典春日神社祭礼は2009年。
来年2007年は五ヶ町(行徳1-4・本塩)・四ヶ町(欠真間・香取・湊・湊新田)・相之川の祭りが行われる予定です。

妙典春日神社祭礼レポートはこちら : 2018年 2015年 2012年 2009年 2006年
妙典春日神社獅子頭修復お披露目レポートはこちら : 2023年

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