2年連続で外出自粛を強いられてしまった今年のGW。
市川市はまん延防止等重点措置の対象地域により、飲食店での酒類提供禁止に時短営業、商業施設での入場制限等さまざまな制限が課せられています。
しかも想定内とはいえ5月末まで延長(※5/21現在)。
感染予防のためとはいえ、自宅に引きこもってばかりではストレス溜まるいっぽう。
せっかくの爽やかな季節ですもの、時には近場を散策して気分転換しないとやってられません。
ということで、地元でお手軽アウトドアのご提案。
今回は行徳界隈の各所で見かける看板「行徳ふれあい周回路」に何があるのかを明かすべく、徒歩による一周踏破を遂行いたしました!
※2021年5月初旬(ゴールデンウィーク期間中)の様子です。
■バラが見頃な行徳駅前公園からスタート
スタートは行徳駅前公園。
商店街側の一画にあるミニバラ園は花盛り。
2013年に拡充されたバラ園には、香りの良いものを中心に28種類約130株のバラが植樹されています。
手前の鮮やかなピンクのバラは市川市オリジナルの「ローズいちかわ」。
新緑となった木々の間を歩くのは気持ちいいですね。
付近の区画整理を記念した「大地」像の周りも、花々に囲まれ鮮やかに。
■行徳ふれあい周回路は足と環境にやさしく歩きやすい道
行徳駅前公園を後にして、行徳野鳥観察舎方面へ向かいます。
行徳ふれあい周回路のコース上は、他の歩道と見分けがつけやすいよう赤茶色に着色されています。
また一部区間を除き足への衝撃が少なく柔らかな踏み心地。
これは舗装材に古ゴムの廃材が再利用されていることによるもの。
環境のみならず足にもやさしいとは一石二鳥ですね。
■福栄公園から宮内庁新浜鴨場付近を散策
新浜通りを渡ると間もなく福栄公園。
両脇を車道に挟まれた細長い敷地にはちょっとした健康遊具や子供用アスレチック遊具もあり、ウォーキングついでに運動することも可能。
福栄公園のすぐ隣には、天皇陛下が皇后雅子様にプロポーズした場所として知られる宮内庁新浜(しんはま)鴨場。
令和が始まってから早2年。
当ブログも鴨場の門前から令和の初日レポを記したものですが、あの当時はまさか未曽有のウイルスによるパラダイムシフトが起きるなんてつゆにも思っていませんでした。
それでも鴨場前の池でザリガニ釣りにいそしむ方々の姿はコロナ禍前と変わらず。
日常生活が過ごせていることに安堵しています。
行徳鳥獣保護区と農地が広がるのどかな光景。
小原農園の今年のイチゴ狩りと野菜販売は既に終了。
野菜とイチゴを買うのは来年のお楽しみということで。
■五月晴れの緑爽やかな行徳鳥獣保護区とあいねすと
青空を覆い尽くすかのような新緑に囲まれた行徳鳥獣保護区。
桜の季節が過ぎても散策の楽しみはつきません。
道端に咲く旬の花も皐月らしくアヤメ。
新型コロナウイルス感染拡大防止対策として諸々の自粛を訴える貼紙がこんなところにも。
ここでどんちゃん騒ぎする人はいないと思うのですが…いつまで続くのやらこの我慢。
行徳野鳥観察舎あいねすとは3月の緊急事態宣言解除後より再開。
まん延防止等重点措置により館内のカフェは休止しています。
感染拡大防止対策をとりつつ野鳥鑑賞。
混雑時は入場制限が行われるそうですが、幸い制限されることもなくスムーズに入館できました。
とはいえ手前の池には鳥の姿もなく、遠くの水辺でカワウやサギ類の姿が見られる程度。
渡り鳥のシーズンが臨時休館と重なってしまったのが惜しまれます。
資料閲覧コーナーにある20年以上前に刊行された蔵書に、行徳ウォーキングトレイル構想の一文が記されているのを発見。
行徳の区画整理により生まれた公園や寺社境内を歩きやすい道でつなげ回遊する構想の紹介および、署名活動等を経て計画が動き始めたことが書かれています。
これが後に行徳ふれあい周回路として実現されたことを思うと感慨深いものがありますね。
※画像ぼかして載せています。
保護区内では今の時期甘い香りがただよっています。
そのうちのひとつが野鳥病院の片隅に咲くトベラの花。
他にもノイバラやスイカズラといった花々の香りが楽しめます。
■福栄スポーツ広場に薔薇尽くしのオアシスが!
今井橋通りを右折し、お隣の福栄スポーツ広場・いこいの広場へ。
江戸川第二終末処理場の建物屋上を活用し、野球場などのスポーツ広場と修景池などのいこいの広場に整備された約10.2haもの空間。
長い階段を上ると広大なオアシスが広がっています。
当ブログで紹介した2006年(15年も経ってたとは!)時点ではきちんと整備されていたのに、15年後の現在老朽化が目立つのは否定できません。
修景池は先日まで大規模な木道補修工事が行われていたそうですが、池の水が復活した現在もまだ一部は工事中という印象。
木製遊具は腐食激しく使用禁止。
コロナ禍で修繕が後回しになっているのかもしれませんが、安心して遊べるように直してほしいものですね。
入口近くで長そうなスロープ発見。
隣接するマンション方面に向かって下りている気がしますが、果たしてどこへたどり着くのやら。
スロープを下りきった先にはなんとバラ園が。
門扉には「ガーデニング・シティいちかわ オープンガーデン」の札が掲げられています。
市川市民の花であるバラを活用した街づくりの一環として、2000年代より市内各所で拡充されている公園内のバラ園。
福栄スポーツ広場のバラ園は地元福栄の景観活動団体により維持されています。
散策路などの庭園整備は施されていないものの、行徳駅前公園のミニバラ園より面積が広く自然な印象です。
しかしながらすぐそばにある水鳥池は立入禁止。
木道腐食のためとはあまりにも哀しい理由です。
■住宅街の隙間に突如現る福栄緑道
福栄スポーツ広場の次は福栄緑道とありますが、いったいどこにあるんでしょうか?
とりあえず新浜通りを越えてみましょう。
近所の方々以外に馴染みが薄いと思われる福栄緑道は、ライオンズマンションと戸建住宅群の境界にありました。
ここの前を通りかかったことは何度もありますが、緑道になっているとは知りませんでした。
タイル舗装された緑道は、木々に包まれ周りの住宅地とは異空間。
素朴でゆる可愛い石像(お地蔵さん?)に癒されます。
人懐っこい桜耳の猫がニャーニャー話しかけてきました。
地域猫としてきっと可愛がられているんだな。
話しかけられたのが嬉しくて、写真何枚も撮ってしまいました。
■鉄塔に向かって歩いた先には木々生い茂る東場公園
福栄緑道を抜けると周回路は高圧電線の下に設けられた歩道へ変わります。
車道の真ん中に歩道があるのは異空間のような不思議な印象。
歩道の先に鉄塔が建つ姿は遠近法のお手本を見ているかのようです。
周回路を挟む形で並行する両脇の車道も、行徳駅寄りの道は東西線高架の手前で行き止まり。
行く手を塞ぐかのように健康遊具がそびえています。
道端で堂々とエクササイズとは斬新な。
道路に挟まれた細長い三角形の公園は、木々がうっそうと生い茂り森のようなたたずまい。
すぐそばを東西線が走っているとは思えない光景です。
三角形の先端部にはベンチを兼ねた花壇。
綺麗ですがここに座るのは目立ちそうですね。
ここでようやく初の東西線越え。長かった!
この後は細かく枝分かれした道を時折歩くことになりますが、標識と歩道の色に注意すれば迷う心配もありません。
■東西線越えて内匠堀から旧江戸川へ
住宅街のど真ん中にある欠真間公園。
公園の他にはほぼ住宅しか見当たらない界隈で、異彩を放つ東電の変電所。
塀より高く延びた変電設備は夕方の薄日に照らされて、無機質な近寄りがたさと同時に威厳を感じました。
バイパスを越えて少し歩くと二手に分かれる周回路。
左折し枝分かれしているほうの道を進むと、南行徳小学校前に差し掛かります。
天端が波打つ意匠を凝らした煉瓦塀がいい雰囲気。
この道はもともと内匠堀(たくみぼり)とよばれる灌漑用水路でした。
江戸時代初期に完成した内匠堀は行徳の農業発展に大いなる恩恵をもたらしましたが、都市化の進展によりその役目を終え暗渠化されました。
後世に歴史を伝える親水路として整備され、噴水やせせらぎが…今は流れてませんけど。
驚いたのがこの地に国府台高校の分校が存在していたこと。
1951(昭和26)年に定時制普通科の葛南分校が設置されたそうです。
行徳高校定時制の前身なのですね。
ほんの少しだけルートを外れて相之川日枝神社へお参りに。
コロナ終息と祭り復活を祈願いたしました。
周回路へ戻って欠真間緑地帯を歩き旧江戸川へ。
短い緑道ですが、碁盤が刻まれたテーブルが設けられているなど悪くない雰囲気です。
旧江戸川の堤防越しに見える東京都。
川を挟んで緊急事態宣言とまん延防止重点措置の差、県境をまたぐ移動自粛の呼びかけの違和感…さまざまな思いがよぎります。
■旧道沿いの源心寺と香取神社へ
引き返した後の歩みは欠真間から香取へ。
最後の公園ポイント香取公園に到着です。
一旦行徳街道へ抜けて寺社巡り。
源心寺は内匠堀開削に貢献した狩野浄天の私財により建立された寺院。
境内には浄天夫妻を祀る供養塔が建てられています。
四ヶ村例大祭の宮入が行われる香取神社。
次回は来年ですが、果たして予定通り催されるでしょうか…。
前回2019年の喧騒が遠い昔のようです。
■再び行徳駅前公園へ
あとはゴールの行徳駅前公園に向かって進むのみ。
ひらがなで記された「たくみぼり」のタイル文字が可愛い。
行徳駅前公園に戻ってきました。
約7km、1万歩超えです。
お疲れさまでした!
■まとめ:旬の自然に親しみながら地元でお気軽散策
以前より気になっていた行徳ふれあい周回路の看板。
このたびぐるりと完全制覇いたしました。
コロナ禍でアウトドア活動がやりにくいご時世ですが、身近なところで身体を動かすにはもってこいのウォーキングルートです。
のんびり歩いても3時間あればクリアできると思います。
季節ごとに表情が変わる自然に親しみつつ散策しましょ。
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実況しそこねて一日遅れになりますが、コロナ禍で遠出できないから行徳ふれあい周回路を一周してきたよレポ(GW中にブログ書けるといいのですが)。
スタートは行徳駅前公園。新緑とミニバラ園に癒されました。#行徳 #行徳駅前公園 #市川市 #おでかけ #お出かけ pic.twitter.com/w0Pv3H6R2s— 浦安・行徳・妙典 東京湾岸千葉情報 (@uragyo) May 4, 2021
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