昨年3月開通の妙典橋に続き、今年3月10日には新しく架け替えられた行徳橋が開通いたしました。
2つの橋の開通により対岸への往来が格段に向上し、また行徳橋架け替えに伴い歩行者兼自転車道の幅が広げられたことで、誰もが安全に行き来できるようになりました。
このたびの行徳橋架け替えを記念し、2つの橋を経由した江戸川放水路沿いサイクリングをしてみました。
妙典橋から江戸川放水路の対岸へ渡り、水辺の景色を眺めつつ上流方向へ進んで行徳橋を渡って行徳側に戻るという、ママチャリでも気軽に走行できるルートです。
それではLet’s Cycling!
※2020年3月末現在(行徳橋および行徳橋につながる道路は2020年5月初旬)の様子です。
■スタートは妙典橋から。急勾配がもたらす高さをどうとらえるか
新浜通りをひたすら妙典方向へ進み、妙典中央通りの交差点へ。
横断歩道の先に真新しい橋が見えました。
この辺りは移転前の格三園芸センターがあった場所ですね。
妙典橋へ行くときは、交差点の先の小さな横断歩道を渡ります。
なお横断歩道を渡らずまっすぐ行くと、東京メトロの車両基地(深川検車区行徳分室)へ。
この車両基地をまたぐように架橋されている妙典橋。
さて妙典橋を渡って対岸まで行くことにしましょう。
歩道と自転車走行スペースはラインにより区分けされ、幅も広めに設けられています。
自転車乗りにとっては車道と分かれているのが安心ですね。
上り勾配を進んで間もなく、東京メトロ深川検車区行徳分室の真上に差し掛かりました。
なじみ深い東西線車両の他に、最近引退したばかりの日比谷線03系車両も留置されています。
既にいくつかの03系車両は地方私鉄へ譲渡されており、この車両基地から陸送されるレアな光景が展開されたこともあります。
ギアなしママチャリで駆け上がるにはしんどい7%の勾配をクリアしふり返ったところ。
橋のスタート地点がずいぶん遠く感じます。
ちなみに私は7%勾配を攻略する脚力がなかったため、当初より自転車押しながら歩き倒しました。
クロスバイクなら難なく渡れるかもしれませんね。
ここから橋の様子をお伝えしたいところですが…高所恐怖症には辛いものがありまして。
江戸川放水路の河口近くとあって、高さだけでなく距離もある橋のため、震えながら前に進むのがやっと。
立ち止まって写真撮る余裕もありませんでした。
原木側へ到達する間際にかろうじて撮影できたのがこちら。
橋の真ん中あたりから見える景色はきっと美しかったことでしょう…。
足元ガクガク震わせながらもなんとか渡りきりました。
妙典橋の橋名板は直線的でモダンな印象。
妙典側も類似のデザインです。
川岸から眺めた妙典橋。
こうしてみるとそれほど勾配がきついようには見えないのですけどね…。
■妙典側からとは異なる川辺の景色が新鮮
ここからは江戸川放水路の上流方向へサイクリング。
妙典側と同様に、釣り船が行き交い川岸には多数のボートが停泊しています。
こちら側にあるのは船着場とボートのみで遊船店は堤防の外。
見慣れた妙典側とは少し異なる景色が新鮮です。
両岸でさかんに釣りが行われている江戸川放水路。
自然環境の恵みを改めて実感できますね。
海から2.5km地点。川向こうに妙典小学校が見えました。
海から3.0km地点の看板は新行徳橋の少し手前にあります。
新行徳橋の真下で朽ちる時を待つばかりの廃船。
すぐそばにいる現役の船とはあまりにも対照的な姿。
※ここからは2020年5月初旬の様子になります(両岸の道路整備が進行したため追加取材)。
新行徳橋を過ぎて間もなく、迂回路への案内板に到達しました。
川沿いのサイクリングルートはここから行徳橋を挟んで仮道へ。
行徳橋が完成した後も周辺工事は続行中。
現在進行形の工事を象徴するかのような真新しい護岸ブロック。
古い行徳橋は両岸の堤防高が不足していることも架け替えの一因であったため、新しい橋の建設とともに堤防工事も行われています。
行徳橋のたもとに広がる芝生。
整然と並ぶ行徳可動堰が独特の景色をもたらしています。
真下から眺める新旧の行徳橋が見られるのも今のうちですね。
ふたつの橋に挟まれるように立地する行徳可動堰。
このあたりまで来ると、対岸に見えるのは県境未定地の三角州。
ここから行徳橋へ行くには、東屋と石碑の手前で右折し一旦車道へ。
行徳橋には新しい道路から入ります。
もともとあった道路は通行止め。
橋につながる導線も新しいものに替えられています。
古い橋につながる道は封鎖され、そこに道路があった形跡すらも消失。
■新しい行徳橋は歩行者と自転車にとてもやさしい
これからいよいよ架け替えられたばかりの行徳橋を渡ります。
行徳橋の橋名板は丸みを帯びたシンプルで石碑みたいなデザイン。
車道側には「一級河川 江戸川」の記載が。
当ブログを含め江戸川放水路と呼ばれることがほとんどだと思われますが、放水路を取り除いた江戸川が正式名称。
1960年の河川法改正により、江戸川および旧江戸川として制定されました。
架け替え前の行徳橋に比べると全幅が7.45m→12.5m、歩道は1.5m→4mと大幅に拡張されています。
以前のすれ違うのがやっとだった狭い歩道幅が改善され、歩行者だけでなく自転車も安心して渡れるようになりました。
自転車と歩行者との間にライン分けもされています。
しかも妙典橋とは異なり平坦で高所恐怖症にもやさしい橋。走りやすい!
以前の行徳橋とは行徳可動堰を挟んだ上流側に設置された新しい行徳橋。
今までとは反対側から見る行徳可動堰のダイナミックな姿が新鮮。
行徳可動堰と一体化した構造の古い橋はどのように撤去されるのでしょうね。
渡り終えて南詰から見た行徳橋の様子。
橋名板には令和二年三月竣工と記されています。
市川市の交通における新たな歴史。
行徳街道へ通じる道も整備されました。
新しい橋からは少しカーブを描いています。
開通直後に比べるとだいぶ減少したものの、付近ではチーバくんのアニマルガード活躍中。
こちら側の周辺工事も継続中です。
古い行徳橋にはバリケードが貼られ立入禁止に。
1956(昭和31)年から60年以上もの長きにわたって利用された橋も、役目を終えて撤去される日を待つばかりの身になりました。
行徳街道沿いに並ぶ2つの鳥居。
手前の河原春日神社は大永7(1527)年創建の古い歴史を持つ神社ですが、もともとは別の場所にありました。
大正3(1914)年、江戸川放水路工事により現在の場所へ移転しています。
江戸川放水路にまつわる歴史の証がここに存在していました。
■まとめ:妙典橋の急勾配はあれど、ママチャリでも概ね余裕のサイクリングルート
アクセス向上により江戸川放水路沿いのサイクリング新ルートが誕生しました。
今回川沿いは高谷~稲荷木側のみ走行していますが、妙典側の川沿いも走って一周するのも良いかと思います。
新しく架け替えられた行徳橋の走りやすさは感動ものでした!
もう身の危険を感じずに徒歩や自転車で渡れますね。
しかし妙典橋の勾配は予想していたものの、水面からの高さまでは全く想定しておらず…ヘタレなサイクリングレポになってしまってすみません。
水分補給を忘れず、三密回避で新型コロナウイルス感染防止を心がけながらリフレッシュしてくださいね!
▼今回のルート(地図上のスタート&ゴール地点は妙典駅に設定しています)