市川市の水産業を身近に感じるイベントいちかわ三番瀬まつり。
当日は水揚げされたばかりの魚介類販売や親子漁場見学会(それぞれ事前抽選あり)、市川産の水産物を使用した料理の試食、海苔すき体験と盛りだくさんの内容。
工場や倉庫に囲まれた市川漁港で、どれだけ海の幸にふれることができるのか興味津々。
当ブログでは初めてのレポ行ってきました!
■倉庫街に大漁旗がなびく市川漁港
開始時刻から1時間経った10月22日の日曜11時過ぎ。
このときは全くそう思っていなかったのですが、完全に出遅れていたようです。
参加者の方々のツイートなどによると、開始直後は人出も多くホンビノス貝も早々に完売。
しかしながら、青空にたなびく大漁旗を目にしただけで大満足しましたよ。
まさか地元行徳でなんという非日常感!
停泊中の漁船と大漁旗見たらもうこれだけでテンション上がります。
ここ市川漁港にしろ、住宅街ど真ん中の行徳漁港にしろ、全く想像できない場所に隣接して漁港があるのはギャップ萌えとしか言いようがありません。
つくづく面白い街です行徳は。
■市川の水産物と三番瀬の自然にふれる貴重な機会
こぢんまりとした規模ながらもたいへん充実した内容のイベントでした。
朝水揚げしたばかりの魚介類が並べられていました。
エイに鯛、アジにイカになんとフグがいる!
市川産の魚で作ったあら汁を試食。
具はほとんどありませんでしたが、いい出汁が出て美味しかったです。
誰でも参加できる海苔体すき体験。
バケツにたっぷり入った細く刻んだ生海苔をすくって、海苔簾の上に広げます。
昔ながらの方法による海苔すきの道具たち、海苔簾・木枠・升。
海苔簾の上に生海苔をのせて、形を整えたら枠にかけて天日干し。
生海苔と一緒にすくった水は海苔簾からこぼれ落ちていく仕組み。
枠の中で薄く均等に広げるのがコツです。
私も体験させてもらいました。
上手くできたと自画自賛ですが、さてどうでしょう。
なお作った海苔は持ち帰り不可のためお味を確かめることはできませんでした。
海苔すき体験の道具、海苔簾(のりす)作り体験。
昔の漁師は東京湾の干潟に広がっていたヨシ原から葦を刈り取り、干した葦を材料に海苔簾を作っていたそうです。
ここでは海苔簾編みの道具を使用し葦を編むことができます。
ここからは三番瀬の生き物にふれるコーナー。
江戸川に生息する北限のトビハゼ。
ギョロっと飛び出た目と這いまわる動きが可愛い地域の宝。
テナガエビとマハゼの赤ちゃん。
小さいながらも水槽内を元気よく動き回っています。
生き物にふれて干潟を体験する水槽の中は、干潟をそのまま持ってきたような環境が再現されています。
お子様がカニを大胆に掴んで干潟体験満喫していました。
漁港にやってくる野鳥を双眼鏡で観察してみましょう。
行徳鳥獣保護区と似ているようで異なる野鳥の顔ぶれを確認できるかもしれません。
防波堤にはカワウやウミネコがずらり。
魚が豊富に獲れる証拠ですよね。
釣り人の方も多数、人間も鳥も獲物を狙っているのは一緒です。
防波堤近くに行くと、ウミネコの「ニャーニャー」という鳴き声がよく聞こえます。
■三番瀬の干潟が見直され共存する未来へ
倉庫や工場に囲まれて、釣りでもしない限り近づきがたいものがあった市川漁港周辺。
豊かな海の幸に囲まれていたことも日頃意識するきっかけすらなかった方がほとんどだと思います。
そのような認識であっても、三番瀬の自然にふれた貴重な機会を与えられた一日でした。
埋め立てにより三番瀬の市川市側は全て護岸化され、干潟に降りることはできません。
ヨシ原と干潟広がるかつての三番瀬の姿は過去のものとなり、人々との距離も離れてしまいました。
しかしながら今年に入り新たに干潟を整備する計画(塩浜親水事業)が発表されるなど、市川市も市民と干潟の共存を図る方針に舵を切り始めました。
まだまだ未知数ですが、これからの動向が楽しみですね。
市川漁港の地図