妙典からひと駅足を延ばして原木中山へ。
有名ドラマに登場する料理や、本格的な台湾茶が味わえるカフェが駅構内にあるのです。
なぜ原木中山に?と感じつつ、さっそく行ってみましょう!
■駅直結!東西線の真下に癒しカフェ
原木中山駅の改札を抜けてメトロセンターを歩いてまもなく、横断歩道を渡ったメトロセンター第2にある茶樓 fumi。
駅直結ながらも穴場的な佇まいのカフェです。

ブラウンを基調とした落ち着いた雰囲気の店内。
おひとり様でも入りやすいカウンター席も豊富です。
大きな壁掛けTVからは試合中継が流れることも。
スポーツ鑑賞しながらお酒嗜みのんびりするのもいいですね。

■有名ドラマに登場の逸品とは
一般的なカフェめしとはひと味違うラインナップのランチメニュー。
平日はランチセットもあります。
まずは看板メニューのアッシパルマンティエ。
アッシパルマンティエは牛ひき肉をマッシュポテトでかぶせたグラタンのこと。
木村拓哉主演ドラマグランメゾン東京第5話にまかない料理として登場したことでも知られています。
実はこのドラマとで料理製作に携わり、キムタク氏が師匠として慕う大野シェフ(キムタクYouTubeにも出演)がこちらのお店のオーナー。
厨房に立つのはオーナーから教えを受けたスタッフの方ですが、時折大野シェフも来店することがあるそうですよ。

さて前置き長くなりましたがレビューいきましょう。
牛ひき肉を挟んで上下にマッシュポテトが重なり、チーズがトッピングされたアッシパルマンティエ。
主役は口当たりとても滑らかなマッシュポテト。
ふんわりとろけるような食感がクセになります。
コクや旨味が強く感じられる牛ひき肉は、控えめに施されたデミグラスソースが隠し味。
マッシュポテトをふんだんに味わうことができる、シンプルながらも贅沢なひと品です。

ドリンクは日替わりアイス台湾茶。
この日はチャージー茶といわれるお茶でした。
おそらく茶枝のことを指すのだと思います。
いわゆる烏龍茶のクロモジ的な、クセのない食事向きな味わいです。
普段使いにがぶ飲みしたくなるお味でした。
■台湾とアジアと洋食のワールドグルメ
洋食のほかにも台湾めしとアジアのエスニック料理が豊富な茶樓 fumi。
魯肉飯と台湾ビールのセットにオプションで煮卵つけて、台湾グルメに舌鼓打つことにします。
まずは台湾ビールを大きな銅のマグカップに手酌して。
小さなガラスコップで注ぐのが定番の台湾ビールを大きなカップで呑むのは新鮮な体験でした。

魯肉飯はミニ丼もありますが普通サイズにて。
ご飯のボリュームに日本的なものを感じます。
少々フレーク状になっている豚肉は醤油ベースに甘味もほんのり。
控えめながらも八角はちゃんと感じられるため、本場の味再現度はかなり高いと思われます。
上品な味にまとまってるのがさすがシェフ監修といったところでしょうか。
肉と一緒にトッピングされているのはほうれん草とザーサイ。
台湾の魯肉飯によくあるたくあんではなくあえてのザーサイ、ありそうで意外な組み合わせですが良い塩梅のしょっぱさが自分的にはたくあんよりいいかも。
煮卵は見た目以上にしっかりした醤油味で甘さはなし、柔らかな半熟の黄身も良いですね。
アッシパルマンティエ以外の料理に必ず付くマッシュポテト。
ほくほく口の中でとろけるような食感かつ、クリーミーさとじゃがいもの素朴さが両立しています。

食後にチャイティーラテを追加注文しました。
豊かな甘味とたっぷりのシナモンからのスパイシーな味わい。
〆にぴったりな1杯ですね。

続いてはカフェめしの定番オムライスを、日替わりアイス台湾茶といっしょに。
オムライスはきっちり包むのではなく卵をふんわり載せたタイプ。
写真だとぺちゃんこに見えるかもしれませんが、実際はこんもりと盛り上がっています。
特筆すべきは本格志向なデミグラスソース。
バター強めで甘くなくソース系のコクが強めですが、かといってくどさやしつこさがない絶妙な味加減。
ライスもデミグラスソースに合わせた味付けです。
ふんわり卵とデミグラスソースの味わいを楽しむひと品でした。
こちらもマッシュポテトつき。
バターの効いたクリーミーでコクのある安定の美味しさでした。
ドリンクは日替わりアイス台湾茶。
この日の品種はアッサム系茶葉を台湾で改良した紅玉紅茶。
ミント系の芳香とまろやかな口当たりで渋みがなくすっきり、ほんの少しスモーキーさもあります。

■マリアージュ楽しむティータイム
茶樓 fumiならではとして外せないのが作法に則って嗜む台湾茶。
かわいいイラストで描かれた説明書きもあり、やり方がわからなくても心配ありません。
それではプリンと一緒にいただきます。
茶盤に載せられた茶器一式。
急須の後ろにある小さな器はお茶の香りを楽しむための聞香杯。
手前右の茶海から左隣の茶杯にお茶を注ぎます。

茶杯を温めた熱湯を急須に回しかけます。
茶盤が水気をため込むためテーブルを濡らす心配もありません。

聞香杯にお茶を注いで香りを楽しみます。
台湾茶は品種により味だけでなく色や香りの方向性がさまざま。
香りを楽しむのも台湾茶の大事な要素です。

少しおいてから茶杯にお茶を注いでいただきます。
今回のお茶は東方美人茶。
発酵度が高く紅茶のような味わいと甘いフルーツのような蜜香が特徴の人気品種です。
この蜜香はウンカという害虫が茶葉を噛むと発生する物質からもたらされるもの。
独特の甘い風味を感じつつもすっきりとした後味です。
お湯を追加してもらい口にした2煎目に良い意味で驚かされました。
よりまろやかになりとろけそうな口当たり、コクも増して洗練されたものとなっています。

東宝美人茶に合わせたのは昔懐かし昭和風なビジュアルのプリン。
バニラビーンズが外側に散りばめられ、「す」は少な目。
卵の主張は強すぎず、口の中でバニラビーンズがかすかにプチッと感じられると少し幸せな気持ちになります。
濃厚というよりバランスがよく上品にまとまっています。

お次はバスクチーズケーキをホットコーヒーで。
コーヒーはバランスがいいと勧められたコロンビア。
酸味弱めでバスクチーズケーキとのいい相性です。
バスクチーズケーキは中層が柔らかめの3段構成。
しっかりとした酸味が自分好みです。
甘さ控えめなホイップクリーと一緒に食べると、バスクチーズケーキの酸味がまろやかに感じられます。

バスクチーズケーキに添えられたブルーベリーソースがとても美味でした。
ブルーベリーの粒が大きくインパクトのある酸味。
少量つけて食べるとちょうどいい感じです。

■足を延ばしてお腹も心も満たされたいカフェ
原木中山のメトロセンターに惹かれるカフェがあるとことに驚かされました。
江戸川を越えてわざわざ行く価値ありですよ。
グランメゾン東京ファンの方、キムタクファンの方、台湾茶好きな方にはとくに激推ししたいカフェです。
ベトナムコーヒーも気になるし、また通い続けたいと思っています。
茶樓 fumi
船橋市本中山7-21-1 原木中山駅メトロセンター第二
TEL:047-318-3910
日~水11:30-21:00(フードL.O.20:00 デザート・ドリンクL.O.20:30)
木~土11:30-22:00(フードL.O.21:00 デザート・ドリンクL.O.21:30)
不定休(インスタ参照)
※臨時休業や限定メニューの確認はお店のInstagramにて