※2019年3月31日に閉場しました。最終日のレポはこちら
今月末の閉場まで残すところ1ヶ月となった浦安魚市場。
住民や飲食店の台所として、また行商人にとっては仕入れの場として、浦安周辺の食生活を長らく支えてきましたが、いよいよその役割を終える時が迫ってきました。
最後の年末大売り出しも過ぎ、年が明けカウントダウンが近づいてきた浦安魚市場の様子をお伝えしようと思います。
2月中旬のある日。
浦安駅からバイパスを歩くこと数分後に突然現れる、大海原を泳ぐ魚たち。
長年浦安駅前のランドマークとして親しまれたこのイラストが見られるのもあと少しです。
いつものように早朝から営業していた浦安魚市場も、ピークの時間帯を過ぎてのんびりしたムード。
お客さんの数もそれほど多くはなく、客層も商売筋の方ではなく私のような一般市民で占められていました。
移転の案内を知らせる貼紙もしばしみられます。
焼蛤のさつまやさんは猫実の本店にて営業継続のお知らせ。
浦安魚市場の顔「漁港」森田釣竿さんでおなじみ泉銀さんは2017年堀江にオープンした路面店にて営業とのことです。
できたてほやほや、浦安・行徳地区のお店を集めたおしゃれなJUNCTION MAPも無料配布(※数に限りあり)。おひとついただきました。
とはいえ移転せず魚市場閉鎖とともに店じまいするところも多く、また既に撤退済の店もあり、空いた店舗跡はイベントスペースとして活用されています。
さらに魚市場の歴史を伝えるメモリアルスペースやドキュメンタリー上映スペースも設けられ、街の移り変わりとともに歩んだ軌跡をたどることができます。
各店舗へのインタビューをまとめた地図を見ると熱いものがこみあげてきます。
※一部内容重複しています。クリックで拡大します。
浦安魚市場のルーツは昭和初期に堀江で開かれた市。
その後浦安橋近くでの市場を経て、昭和46(1971)年現在の場所に移転しました。
当時は浦安駅こそ開業していたものの市制施行前の浦安町。
東京ディズニーランドもなく、漁師町からベッドタウンへと生まれ変わり始めた頃で、公団住宅の1Fに設けられた近代的な市場でした。
高級魚から庶民的な魚まで、さまざまなニーズに応えた品揃えは魚市場ならでは。
スーパーマーケットでは見かけないものもしばし見られます。
地元産のイメージが強いのに意外とスーパーでは見かけないホンビノス貝もここではふんだんに。
お店の方に保存方法など気軽に尋ねられるのは対面販売のいいところ。
お頭つきの中落ちも、スーパーではあまり目にすることはないような。
ホタルイカに生シラス、アオヤギ(バカガイ)の舌切りにシャコといろいろありますねえ。
見てるだけで楽しくなってしまう魚市場散策。
閉鎖が発表される前からもっと訪れておけばよかった!
魚市場の中にあるのは鮮魚店だけではありません。
肉屋や八百屋、海苔屋、総菜屋といった小売店の他にもいくつかの飲食店が。
早朝からがっつり定食や天ぷらが食べられるよっちゃん食堂にはお客さんでぎっしり。
残念ながらこの日の営業は満席により終了していましたが、閉場前に早起きしてぜひ行ってみたい。
なお魚市場閉場とともに閉店することが決定しています。
▼よっちゃん食堂訪問レポはこちら(2019年3月)
駅に近いほうの入口から入ってすぐのところにある中華料理の浦安中国飯店。
長年魚市場関係者の胃袋を支えてきたこのお店も、魚市場と同じく幕を閉じようとしています。
魚市場の裏手にある市場裏飲食店街。
居酒屋中心の店舗が10店弱並んでいます。
さらに特筆すべきは魚市場隣の古びた平屋の建物群。
海苔店とキムチ店、花屋を除きシャッターの閉まっているお店が多数を占めていましたが、この日の営業を終えただけなのか、それとも完全閉店済なのか。
魚市場とともに発展したいわば場外も、4月以降はどういった変遷を遂げるのでしょうか。←(追記)当面の間営業継続となりました。
この日の晩酌のおともは、魚市場でいくつか購入した品にて。
新鮮な生シラスと魚屋さんのアジのたたき、そしてホンビノス貝は汁物で。
魚介尽くしの家吞み幸せです。
最後の営業日は3月31日の日曜日。
朝から電車乗って訪れるのは大変ですが、閉場までにまた行けたらと思っています。
ああやっぱりもっと行っとけばよかった!
浦安魚市場 ※2019年3月31日をもって営業終了
浦安市北栄1-10-20
TEL:047-351-4171
4:00-12:00
月曜・第3火曜休