4年に一度執り行われる新井熊野神社例大祭。
2016年は10月14日(金)に宵宮、神輿渡御は15日(土)と16日(日)の2日間でした。
行徳界隈の祭りで神輿渡御が土日にわたって行われるのは、新井熊野神社例大祭のみ。
担ぎ方も似ているお隣の浦安三社祭に倣っているのでしょうか。
さて神輿渡御初日の15日午後。
午前中新井・島尻方面を渡り歩いていた神輿は、お昼休みを挟んで南行徳駅付近へ。
鳴り物付きの賑やかなテンポで駅へと近づいています。
担ぎ手の方のあふれんばかりの笑顔いいですね!
新井熊野神社の宮神輿は男女混合で担ぐスタイル。
「さし」も男女力を合わせて。
行徳地区の神輿渡御では、ここ新井熊野神社と相之川日枝神社のみで見られる光景となります。
南行徳駅前に現れた宮神輿。
担ぎ手の数が50人近くいるため六天棒、女人禁制ではなく法被の色柄もさまざまです。
改めて人波の迫力に圧倒されてしまいます。
南行徳駅前に到着した宮神輿。
駅前がいっきに賑やかな空気へ変わりました。
宮神輿は今井橋通りを渡り再び新井へ。
しばらくの間3丁目を渡り歩きます。
行徳と浦安の間に挟まれた土地柄、行徳担ぎではあるものの一部浦安の影響がみられます。
まず「地すり」。
頭を神輿にお尻を観衆に向ける姿勢は浦安の担ぎ方と同じ。
しかし浦安のように身体を上下に揺らしながらまわる「もみ」(行徳担ぎの「もみ」とは意味が異なります)は行われません。
続いて「さし」。
このときも「地すり」と同様、「マワレ」の掛け声に合わせ神輿を中心点としてまわり続けます。
浦安のように担ぎ棒を叩きながらまわることはせず、掛け声こそ異なりますが明らかにそれは行徳担ぎの「さし」。
最後に「ほうり」。
「ヨイヨイヨーイ!」で2回空高くほうる行徳担ぎとなります。
「ヨイヨイヨイ ヨイヨイヨイ」と担ぎ棒を叩きながら3回空中にほうり受ける、浦安流の担ぎ方とは明らかに異なります。
新井熊野神社の祭礼に詳しい方のブログによると、30年ほど前より都内などの神輿会から担ぎ手の応援を依頼していたところ、いつの間にか行徳担ぎが行われなくなってしまったとのこと。
前回2012年の例大祭より行徳担ぎを取り入れ始め、どうやら今回本格的に行徳担ぎが復活したようです。
といっても相之川同様浦安江戸前ブレンド気味ですが。
一足先に新井熊野神社へ行ってみました。
宮神輿が戻ってくるまでまだしばらく時間があり、境内は静寂に包まれていました。
神輿庫の窓ガラスに貼られていた三本足の八咫烏(やたがらす)。
神武天皇東征に際し、熊野から大和の橿原へ向けた険路の先導となったといわれる伝説上のカラスです。
熊野の神々の使いとして、全国の熊野神社の多くで神紋となっているところが多いです。
また日本サッカー協会のシンボルマークとしても有名ですよね。
神社の掲示板には神輿会の半纏合わせの写真。
担ぎ手が各地から集結していることを示すさまざまな色柄の半纏。壮観です。
熊野神社の周囲に並んだ屋台はそこそこ賑わっています。
北浜公園での休憩を経て、宮神輿は新井3丁目からバイパスを渡って2丁目へ。
お店の前で一旦立ち止まり、高らかな「さし」を披露していました。
郵便局の方も祭りに協力しているのですね。
マル郵の法被にぐっとくるものがあります。
煉瓦造りの重厚な蔵の前を通過する宮神輿。
それにしても立派な蔵ですね。まだ現存しているとは。
宮神輿は旧道から熊野神社に入る路地の入口へ。
ところがここで素直に神社へ向かうはずがなく、今井橋通りの手前まで進んで折り返すコースをたどります。
西日に照らされ華麗な「さし」を決める女神輿。
この後は宮神輿同様今井橋通り方面へ。
宮神輿も担ぎ棒が水平となっている綺麗な「ほうり」を披露しています。
バスに道を譲らなければならぬのは、他の行徳地区の祭礼と同じくお約束の定め。
ここでまたまた神輿渡御の人波から外れ、バイパス越しの北浜公園へ。
ちょうど大抽選会の真っ最中でした。
部外者の自分にまで伝わってくる熱気。
17時半をまわり徐々に暗くなる空。
宮神輿は新井自治会館の前まで戻ってきました。
熊野神社まではあと少しの距離。
なんとライトアップされながらの神輿渡御です。
休憩に入ってもなお光り輝く宮神輿。
ここで差し入れビールの配布が始まりました。
え、私までいただいちゃったんですけどいいんですか?!恐縮です。
さて再開。神輿が暗闇に浮かんでいるかのように前進しています。
鳴り物入りで相変わらず賑やかな神輿渡御です。
再び熊野神社入口まで戻ってきました。
さてこのまま前進するのでしょうか。
…前進しません。「もみ」の〆は「ほうり」にて。
しかしこの後間もなく門をくぐり、熊野神社へ向けて歩み出しました。
宮神輿は鳥居の前へ。
ここで他の町内の神輿渡御のような攻防戦が行われるのでしょうか?
ところがあっさりと鳥居をくぐり境内へ。
ここで神輿庫に入る入らないの攻防が始まりました。
多数の観衆が見守る中での「地すり」。
ざわめきと緊張感が漂っています。
歩みを止めて三本締め。
これにて宮入完了です。
神輿渡御初日お疲れ様でした!
翌朝9時から2日目の神輿渡御が行われます。