過去最大の猛暑で心身ともにどうなることかと思った2018年夏。
そうはいってもお盆を過ぎて、少しずつですが夏の終わりが感じられるようになりつつあります。
学生の皆さんは夏休みの宿題の進み具合が気になる頃だと思います。
子供だったのはとうの昔な私にはもはや無縁なのですが、夏のはじめにこんなアイテムを見つけてしまい、提出するあてもない自由研究にいそしむこととなりました。
今回使用するのがこちらのゼンリンまちたんけんキット。
ダンボール素材の画板や紐、地図に貼るシールや取扱説明書などが含まれています。
実際に使う地図は専用サイトからダウンロード。
専用サイトIDとパスワードの記載された用紙がキットに納入されているので、まずはログインしましょう。
地図は最初にログインした日から35日間有効、ダウンロードは35回まで。
小学校低学年向けの行動範囲に即しているためか、地図に印刷できる範囲はそれほど広くありません。
欲張って広範囲にすると建物などの表示が省略されてしまい、範囲設定の匙加減に意外と手こずりました。
A4サイズ横長の計4枚印刷しています。
準備完了したところで、早速まちたんけんキットを携えて出発!
今回は神輿の街行徳の定番観光スポットを探検。
…とその前に早くも寄り道し、地図の範囲外ですが通りがかりの押切稲荷神社へ寄り道。
お稲荷さんだから狛犬代わりにいるのは狐。
押切稲荷神社では4年に一度本祭が行われ、当ブログでも2010年の神輿渡御をレポしておりますが、このときを最後に本祭は行われていないようです
…と思いきや、今年の10月7日(日)8年ぶりに復活するらしい!
そのときにはなかった千壽銀杏のお面と白いフクロウ。
まちたんけんで寄り道しなければ気がつかなかったサプライズ。
なにかのお導きかもと思うとワクワクします。
久しぶりの神輿渡御も楽しみだ。
→書きました。8年ぶりに復活した2018年押切稲荷神社祭礼のレポはこちらです(坂本冬休みライヴもあるよ)。
押切稲荷神社には富士塚が建立されています。
当ブログでも2009年にレポしています。
富士塚のいわれや江戸時代の富士信仰についても書いてますので、そちらもぜひご覧くださいませ。
行徳街道は直角に曲がる地点が2箇所ありますが、その間に位置する後藤神仏具店。
まちたんけん地図の範囲からはほんの少し外れてしまいましたが、行徳の神輿制作には欠かせない存在のためここでご紹介。
行徳の神輿制作は浅子周慶の名を擁する浅子神輿店、後藤直光の名を擁する後藤神仏具店、そして唯一現存する中台製作所の3軒が担っていました。
後藤神仏具店は江戸時代末期に寺社の飾り彫刻に携わっていた初代が創業し、後に神輿制作を行うようになったといわれています。
平成初期に神輿制作を取りやめたものの、今でも千葉県内や都内を中心に後藤直光作の神輿を見かけることができます。
当時の作業所だった木造建築も残されており、内部は非公開なものの行徳街道に面して出入口を広く設けた構造や、2階の窓下の繊細な彫刻といったところにその名残が見受けられます。
この付近は昔ながらの木造家屋が数軒残っているので、それぞれの造りの共通点や違いなどを比較するのも楽しいかと思います。
さていよいよ本来最初の目的地としていた市川市行徳ふれあい伝承館へ。
先月の7月21日にオープンしたばかりの最新スポット。
旧浅子神輿店が神輿の街行徳を伝えるギャラリーとして生まれ変わり、行徳街道を挟んだお向かいには無料休憩所が新たに設けられました。
オープン日のイベントにはあいにく参加できなかったため、今回が初めての訪問となります。
ギャラリースペースとなっている旧浅子神輿店。
こちらも行徳街道から内部の様子が見えるよう、出入口が広くとられています。
これは神輿製作の様子を街道を行き交う人々に見せるため。
宣伝効果を狙った先人の知恵ともいえます。
ギャラリーの展示内容は浅子神輿の実物および浅子神輿が手がけた調度品や下絵、五ヶ町大祭にまつわる展示や行徳の歴史など。
行徳ふれあい伝承館のレポでとっても詳しく書きましたのでぜひご覧くださいませ。
ちなみに8月1日から2019年3月11日まで、いちかわふらりまち歩きスタンプラリー開催中。
市内8ヶ所のスポットのうち3ヶ所以上を訪れてスタンプを集めると、お食事券などの商品が当たる抽選に応募可能。
スタンプ集めは各スポットで配布のリーフレットまたはコミュニティバス1日乗車券でどうぞ。
行徳神輿ミュージアムにもスタンプ設置されています。
お向かいの無料お休み処へ移動し、しばしの休憩。
ここは浅子神輿店が現役だった頃の工場跡地。
イベントもなく閑散としていましたが、トイレはもちろんのこと椅子やテーブル、無料の給水機やパンフレットなどもあり、開館時間内は誰もが休憩できるスペースとして開放されています。
このすぐ近くには笹屋うどん跡。
真偽は定かではありませんが、源頼朝が訪れうどんを食べた伝説をもつほど古来より行徳街道で繁盛を極めたうどん店。
安政元年(1854)年築の木造2階建ての建物は、やはり行徳の町家らしく街道に面して広く間口が設けられています。
現在は一般の住居として使用され非公開ですが、行徳ふれあい伝承館のオープニングイベントでは玄関の土間が開放され、笹屋の看板写真や頼朝来訪伝説を描いた屏風写真(実物は市川市立市川歴史博物館にあり)が展示されました。
軒先には行徳の水運を記した4枚の浮世絵。
行徳街道を歩いて、あるいは船で江戸川を下ってきた旅人たちの休憩処として、この界隈で旅籠や飲食店が繁盛したといわれています。
旧江戸川まで足を伸ばして行徳のシンボル常夜灯へ。
この日はちょうど市川市民納涼花火大会の開催日。
数時間後に控えた本番を前に、旧江戸川では数々の屋形船が待機中でした。
打ち上げ地点からは遠くなりますが、常夜灯公園は知る人ぞ知る花火鑑賞スポット。
川沿いには観客のブルーシートが敷かれ、売店横では花火大会に向けての屋台が準備中でした。
そこからてくてくと妙典方面へ進み、行徳街道から外れて中台製作所へ。
神輿の街行徳の歴史と産業を伝える場として、今年4月お隣に行徳神輿ミュージアムがオープンいたしました。
目の前の横断歩道にある背の低いグレーの立方体、何かわかります?
現在は暗渠化され道路となっていますが、ここはかつての旧江戸川から海に流れる水路。
当時は例大祭が行われると船が着き、その上に板が渡され神輿を通したそうで、おみこし橋と呼ばれていたのです。
その欄干の名残を示すものとして置かれているのですね。
そんな話を聞くと横断歩道がまるで橋のように見えるから不思議。
館外からも行徳神輿を眺めることが可能。
かつての神輿店が製作の様子を外部に見せていたというショーウインドウ的な役割を彷彿とさせる姿です。
残念ながら開館時間には間に合わず。
いずれ改めて伺う予定ですので、記事投稿までしばしお待ちください。
→書きました。行徳神輿ミュージアムレポはこちらになります。
途中寄り道して当初の計画通りにはいきませんでしたが、新たな発見があったりと楽しくまちたんけんすることができました。
この後は地図を完成させないと。
【地図制作編】の投稿お待ちくだされー!→(2018.09.07追記)完成しましたこちらになります。
▼行徳大人のまちたんけん【地図制作編】はこちら
▼市川市行徳ふれあい伝承館レポはこちら
▼行徳神輿ミュージアムレポはこちら