しる・みる・もむ 行徳神輿|行徳神輿を身近に感じる神イベント

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2019年12月 1日

しる・みる・もむ 行徳神輿|行徳神輿を身近に感じる神イベント

神輿のまちとしてのPR活動が盛んに行われるようになった昨今の行徳。
行徳まつりなどを通じて、地域の方々への知名度もかなり浸透してきたのではと思います。

そこからもう一歩踏み込んで、歴史や製作工程といった行徳の神輿作りにまつわるさまざまなことを学んだり、さらには神輿担ぎ体験などで身近に感じたりできる絶好の機会がこのたび設けられました。
名づけて「しる・みる・もむ 行徳神輿」。
お祭りで担ぐところを見るだけではわからない、行徳と神輿の関わりを知る良いきっかけになりました。
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行徳神輿を「みる」 3店の神輿が一同に会する貴重な機会

12月1日の日曜日。
賑やかなお囃子の音色が鳴り響く行徳文化ホールI&I前に並ぶ大神輿2基と子供神輿。
行徳まつりの神輿渡御などで使われる中台製作所の神輿です。
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イベント前の1週間開催された神輿ウィークスタンプラリー。
参加店のスタンプ8つ(お買い物や飲食でボーナススタンプもらえます)と会場での体験2つで景品ゲット。
お神輿のアクセサリーとアイシングクッキー、お子様用のおもちゃから選べます。
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屋内の会場では、パネルや神輿の部品展示のほかに、かつて数々の行徳神輿を生み出してきた後藤神輿店と浅子神輿店、そして現在も行徳で唯一神輿製造に携わっている中台製作所の神輿が展示されていました。
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【浅子神輿店】
平成19年の廃業まで十六代500年もの間神輿を作り続けてきた浅子神輿店。
十五代浅子周慶が考案した大きく両翼を広げる浅子型鳳凰で知られています。
家屋は現在市川市行徳ふれあい伝承館として新たな歴史を刻み始めています。
こちらのコーナーでは、希少な紅白塗の神輿展示とともに、漆塗りや神輿飾りについての実演が行われました。

以下、実演中に解説いただいた内容の書き起こしです。
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神輿の修復は本体からすべての部品を外して行います。
取り外された神輿飾りはメッキを剥がしたうえで一旦ならし、再び金メッキをかけ直します。
ひとつの神輿につき1000個もの金具が使われるというから、たいへんな作業ということがうかがい知ります。
神輿のかたわらにあるのは11kg分の漆が入った樽。
今回展示している浅子神輿のサイズではおよそ1kgもの漆が使用されるそうです。

もちろん材料だけでなく部品や飾りもたいへん高価であり、見本の浅子神輿で使われている飾り紐はおよそ30万円、神輿全体では希少な紅白漆塗とあって600万円ほど。
今のご時勢では技術を持った職人を確保するのも苦労されているようで、飾り紐の場合は東京に職人さんがおらず京都の職人さんが担っているとのこと。
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【後藤神輿店】
後藤神輿のコーナーは、後藤直光作の神輿や神輿店の看板、営業中だった当時の貴重な写真の展示。
パネルの下に置かれた大きな木の看板は、実際に店頭で掲げられていたもの。
掲げられていた当時は看板の周りに豪華な龍の装飾が施されていたそうです。
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もともとは寺社彫刻を生業としていたため、すぐれた木彫りの技術を特徴に持つ後藤神輿。
大正時代、六世後藤直光により神輿制作にも携わるようになり、八世をもって廃業した平成10年頃まで数々の神輿が世に出されました。
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【中台製作所】
中台製作所のコーナーで展示されている神輿は、美しい曲線が特徴の屋根唐破風型。
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こちらでは模型による神輿の解体実演やカンナ削り体験など。
分解された神輿の屋根の構造に興味津々、神輿が木組みで構築されていることがひと目で理解できました。
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行徳神輿を「しる」 行徳神輿の歴史と製作工程について学ぶ

神輿を実物展示してもむ(行徳では神輿を担ぐことを「もむ」と呼びます)のは行徳まつりなどで見ることができますが、行徳神輿の歴史や制作にまつわる話を聞く機会は今までほとんどなかったのではと思われます。
今回のイベントでは、行徳神輿に縁の深い3名の方の講演が催されました。

●最初に登場したのは「しる・みる・もむ 行徳神輿」実行委員長の田中さん。

行徳で作られた神輿は2000から4000基はあるといわれ、うち存在が確認できたのは400基ほど。
北は北海道の美瑛神社、西は府中市大國魂神社の総本社神輿と東日本各地に分布しています。
数が多いのは八日市場祇園祭の神輿10基と富岡八幡宮の深川八幡祭りの34基。
富岡八幡宮には十六代浅子周慶作の日本一の大神輿が奉納されています。

行徳で神輿作りが盛んになったのは、
・製塩が盛んだった江戸時代の行徳は裕福な住民が多く繁栄していたこと
・地理的にも水運が発達し成田詣の旅人が立ち寄る宿場町であったこと
・「行徳千軒寺百軒」と言われるように寺院が密集し仏具作り職人が神輿も作るようになったこと
と、さまざまな要因が重なっていたのですね。
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●続いての講演は行徳まちづくり協議会役員の峰崎さん。
十三代浅子周慶のお孫さんであり、浅子神輿の実演で解説されていた方です。

行徳神輿の第一次ブームは大正時代から太平洋戦争開戦前にかけて。
昭和天皇即位〜昭和8年皇太子(令和の上皇陛下)誕生〜昭和16年皇紀2600年と皇室関連で慶事が続き、全国から神輿製作依頼が殺到したそうです。
皇太子誕生の際には後藤直光作の神輿が献上されています。
第二次ブームは昭和25年頃から高度経済成長期にかけて。
神社復活により神輿要望の機運が高まったのに加え、時勢の変化で巨大な山車からコンパクトな神輿へのシフトが進んだことも要因と聞いて、時代によるニーズの変化が神輿にも現れていたことに驚かされました。

また行徳神輿の実例紹介もあり、市川市内では葛飾八幡宮の神社神輿が七世後藤直光作、五ヶ町の神社神輿は大正13年十四代浅子周慶作。
都内各所にある個性的な行徳神輿もご紹介いただきました。

●最後にお話したのは中台製作所の社長さん。
現存する行徳唯一の神輿屋として、おもに神輿の制作工程についてのお話をされました。

神輿は修復し長期間使用することを前提としているため、解体に支障がないよう釘を使わずくさびで木組みされています。
そのぶん精密な加工技術が要求されるのです。
欅や樫や檜といった木材を加工し、何重にも漆を塗り乾燥を繰り返すいわば基礎部分の段階で19工程2ヶ月半を費やし、さらには漆の上塗りや金具作り、金箔付けに彫刻など、組み立てまでに1年はかかるそう。
分業されている神輿屋が多い中、中台製作所は全ての工程を一貫して行っています。

行徳神輿を「もむ」 行徳に伝わる独特の担ぎ方を感じる 

今回のイベントでは神輿担ぎの体験も行われました。
祭りのたびに担ぎ手を募集しているとはいえ、多くの方にとっては神輿を担ぐのは敷居が高いもの。
飛び入りで神輿を担げる体験が設けられたのは初めてではないでしょうか。
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イベントのトリを飾るのは、白装束に身を包んだ24名の男性による行徳もみの披露。
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行徳独特の担ぎ方として、時折歩みを止めて以下3つの所作を行います。
まず初めに「地すり」。
神輿を背にして身体をかがめ後ろ手に担ぎ棒を持ち、地面すれすれまで神輿を下げて回します。
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続いて行う所作は「さし」。
まっすぐ伸ばした片腕だけで神輿を支え、高く差し上げ回ります。
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ここで一旦動きを止めて最大の見せ場へ。
「ヨイヨイヨーイ!ヨヨイノヨーイ!」の掛け声に合わせ、神輿を真上に投げて受け止める「ほうり受け」。
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神輿を盛り上げるお囃子の響き。
行徳地区にある3つの団体が集まりました。
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幾度か宙に舞った神輿も今回は街に繰り出さずこの場でフィニッシュ。
が、担ぎ手の方々怪しい動きを…会場の外に出ようとバイパス渡ろうと試みていますね。
もれなく阻止されるのも含め、神社の祭礼ではしばし見られるお約束の光景ですが、見慣れない方はさぞかし驚いたことでしょう。
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行徳神輿の伝統を令和の時代につないで

行徳神輿をさまざまな角度からアプローチした今回のイベント。
現存していない浅子神輿や後藤神輿について知る機会が与えられたのは大変意義があったと思います。
歴史や各地の行徳神輿についてのお話も聞けてよかったです。

講演で中台さんがおっしゃっていた、地元の人が行徳神輿を誇りに思えるようになってほしいとの言葉が心に残りました。
行徳神輿の文化が令和の時代へ広がりますように。

行徳神輿の「もみ」が見られる祭り
  行徳まつり(毎年秋開催):2019年
  妙典まつり(毎年秋開催):2019年
  四ヶ村例大祭(3年に一度開催) :2019年
  五ヶ町例大祭(3年に一度開催):2017年

行徳神輿はここで学べる
  市川市行徳ふれあい伝承館(旧浅子神輿店)
  行徳神輿ミュージアム(中台製作所併設)


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